植物台座-KUROKO- 開発ストーリー

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クロコ(黒子・黒衣)

歌舞伎などで、観客からは見えないという設定のもと、後見として演者を助けたり、小道具を渡したり下げたり、舞台装置を操作するなどをする黒い衣装をきた係のこと。見えないという設定の存在。

植物用の棚などを扱わせて頂いている倉敷市のLimIroncraftさんは、ご自身が植物好きだからこそわかる、植物のことを思った製品、育てる人のことを思った製品を作っています。インスタグラムでLimIroncraftさんの水受け付植物棚を拝見し、今回、私が日頃から欲しいと思っていた大型の観葉植物用のオリジナル商品を作って欲しいとオファーをさせて頂きました。

 

室内に置く観葉植物でも、水やり後の鉢の通気性を気にしたい、乾燥を好む植物は少なくありません。自宅では柱サボテンがそれに入ります。そういった植物に水やりをする時、一度外に出して、水をやって、鉢の下から水がこぼれなくなったら中に取り込むことをしていましたが、これが大きな鉢だと一苦労。

 

会社にある大人くらいの大きさのあるドラセナがいい例です。
キャスター付きの受け皿にはしているものの、鉢はかなり重量があり持ち上げるのは大変なため、排水が受け皿に溜まってしまって汚れがついてしまい不衛生だなと感じていました。根腐れリスクもあります。

プラスチック製の排水ができる受け皿も世の中にはありますが、
デザインもありきたりでよろしくない。
オリジナル商品を作るにあたり、やはりここは見た目と機能性を
兼ね備えたものにしなければいけないと考えました。

 

今回のオリジナル商品の依頼では、ちょうどいいサイズ感をどう作るかと、
ちょうどいいサイズの受け皿があるかどうかが重要になりまいした。
私はあちこち駆け回りFRP製の丈夫な330mm角の受け皿を見つけましたので、
それを倉敷に送り、その受け皿に合わせて試作をして頂くことになりました。

 

また脚の形状にLimIroncraftさんらしさを残してもらった上で、
本体の外寸法を極力抑えるため、
片側は落とすような平面形状にすることを提案しました。

しかしその場合心配になるのがガタつきでしたので、
試作を何回か行い、またスライド用のアングル位置の見直しなどを行い、
最終的にトレイの外寸から片側でプラス9mmと、1センチ以下の寸法で
スライドできる機構を作ってもらうことができました。

当初の机上の空論では400mmにはなるのではないかと、話していたため、
約350mmまで小さく作ることができました。

この溶接された脚の、表面(上部)には溶接跡が残らないようするには、LimIroncraftさんの繊細な技術です。塗装もマットで光沢のない質感です。

水やり後の使い勝手もこの上ないです。

 我が家の柱サボテンも居心地がよさそうです。

 

園芸業界の、まさに人と植物とをつなぐクロコになれる、
使って頂く方に愛される商品になってくれれば、
この上ない幸せです。

 

 

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